NIWA AKIHITO
Atelier

FEATURE

プランと実際の暮らし方

私たちはご家族が思い描く暮らしのイメージを元にプランを考えていきますが、
実際の暮らしはどのように展開しているのでしょうか。
そこで丹羽自らお宅を訪問。
その後の暮らしぶりを観察しながら、テーマごとにプランを解説してみます。

2020.10.09
第4回
“洗濯干し”のお悩み解決策!

今回の訪問先
名東の家

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この家にはご夫婦と子供合わせて5人が暮らしています。
私たちが設計を始める時の最初の一歩は、まずじっくりと住まい手のお話を聴くこと。
デザインや部屋数などの具体的な希望はもちろんのことですが、例えば新居での暮らしのイメージだったり、あるいはちょっとした暮らしのお悩み事だったり、素材や設備に関する疑問だったり・・・。
様々なお話の中から、その家を設計するにあたっての大切なポイントが見えてきます。
今回は、名東の家で考えた “寝室のこと” や “助かる洗濯干し場”、“子供室スペースは将来どうなるの?” についてお伝えいたします。

設計を進める過程では、暮らしの中のシーンひとつひとつに焦点を合わせて相談をしていきます。
その中でこのところ特に関心度の高いテーマはと言うと・・・

そお、“物干し”です!

現代は花粉症を発症されている方がとても多いですよね。しかも、今やスギ花粉だけでなく一年中何かしらの花粉に悩まされているという話もよく聞きます。
また、その他にも黄砂やPM2.5が不気味ですし、その他にも突然やってくるゲリラ豪雨などが心配で、安心して外で物干しがしにくい今日この頃です。
核家族化が進み、さらに共働きの家庭がほとんどですから、安心して物干しができる工夫があるといいですね。

さてそこで、ここ『名東の家』では家の中の一画に「物干し室」を設けることにしました。広さは3畳間。窓を大きくとって日当たりと風通しの良い空間です。
もちろん、夜間や外出時でも安心して開けておけるように、網戸には防犯性がかなり高いものを選びました。

物干し室をさらに上手く活用するには…。

“よし、これで完璧!” と思いきや、さにあらず。

「家族が多くて、おまけに部活のユニホームなどが沢山で、とても一回の洗濯では間に合わないんです」
と話される奥様が考えられた策は・・・除湿乾燥機との合わせ技!
天気の悪い日や夜間の物干し時は、むしろ窓を締め切って除湿乾燥機を回します。すると、なんと数時間でカラッと乾くのだとか。
「部屋干しの、あの独特の嫌な臭いも全く無く、とっても清潔感があって本当に助かっています」とお話ししてくださいました。

物干し室を設けるまでのゆとりがない場合でも、例えば「浴室」+「脱衣室」でこのような使い方ができそうですね。
竿を引っ掛けられるようにして、除湿乾燥機用のコンセントを確保し、さらには乾燥機を置いておくスペースが確保できれば完璧です。
洗濯物だけでなく浴室の乾燥もできて、一石二鳥かもしれませんね。

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