『小牧の家』の現場は8月初旬から土壁塗り作業を進めていました。
この工程には約一月半余りを費やしましたが、
それでも冬期の場合と比べると乾燥も早く、
半分程の期間で終えることができました。
竹小舞を掻き、荒壁を両面塗り終えて乾いたところで、
この『毛伏せ中塗り』をします。
写真のように幅の細いコテを使って、
柱梁とのチリ切れ(荒壁土の乾燥収縮による隙間)に土を詰め込むことで、
強度の高い耐力壁にすることができます。
さらに、全体に厚みを持たせて塗り重ねることで、
適度な気密性のある、
蓄熱製の高い建物にすることができます。
ところで、ちょっとこのコテを見て下さい!
片隅に置いてあったこのコテが目を引きました。
まるで木の彫刻のような存在感です。
しっかり使い込まれて、
職人さんの指の形に擦り減っていました。
このコテを通して、
手の温もりが家にしっかり伝えられている証です。
akihito
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