少しずつ秋めいてきて、田んぼが黄金色に染まって綺麗ですね。
日常の風景からも、季節の移り変わりを感じるようになりました。
今日は、いま準備を進めている「家づくり座談会」について、少しお話ししたいと思います。
最近は、SNSやAIの発展によって、家づくりの情報も手軽に得られるようになりました。その一方で、さまざまな考え方や情報が飛び交い、何を大切にして家づくりを進めればよいのか、迷ってしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな今だからこそ、私たちが日々の設計で考えていることや、家づくりに込めている思いを、顔を合わせて直接お伝えできる場をつくりたいと考えています。
丹羽アトリエでは、これまで現場見学会を大切にしてきました。工事の途中で実際の現場を見ていただくことで、完成してからでは見えなくなる木組みや土壁、職人さんの手仕事に触れていただく機会を重ねてきました。
今回の『家づくり座談会シリーズ』では、その現場に至る手前の「設計の話」も、皆さんとできたらと思っています。
なぜ、この場所に窓を設けたのか。
なぜ、軒を深く出しているのか。
どんな暮らしを思い描いて、この間取りになったのか。
一つひとつの設計には、その土地の環境や、ご家族の暮らしに向き合う中で考えてきたことがあります。そうした背景をお話ししながら、皆さんの思いや疑問も伺える場。それが、今回始める「家づくり座談会」です。
その準備の一つとして、実際に暮らし始めた住まいの調査結果を整理しています。
令和5年度、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(気候風土適応型)」に、丹羽アトリエが設計した3軒の住まいが採択されました。地域の気候風土に根差した建築技術を生かしながら、環境への負荷を抑える住まいづくりを支援する事業です。
完成後は、住まい手の皆さんにご協力いただき、1年間にわたって室内外の温度と湿度を測定しました。あわせて、電気やガスなどのエネルギー使用量を調べ、日々の暮らし方や住み心地についてのアンケートも実施しています。
設計で考えていたことが、実際の暮らしの中でどのように働いているのか。夏や冬はもちろん、春や秋にはどんなふうに過ごしているのか。測定した数値と住まい手の実感を重ね合わせながら、設計を振り返り、座談会でお伝えする準備を進めています。
いまの家づくりでは、断熱性や気密性、耐震等級など、性能を表す数値を目にする機会が増えました。より高い性能を競い合っているように感じることもあります。
もちろん、断熱性や耐震性は、快適さや安全を支える大切なものです。ただ、数値を高めることに気持ちが向きすぎて、性能重視するあまり窓を小さくしたり、性能向上に予算をかけすぎたりすると、暮らし全体のバランスが偏ってしまうこともあります。
窓から庭を眺める楽しさや、風が通り抜ける心地よさ。冬の日差しの暖かさや、木や土に触れたときの感触。そうしたことも、私たちは住まいの大切な豊かさだと考えています。
家づくりの目的は、住まい手のご家族が、楽しく、安全に、安心して快適に暮らしていくこと。
数値は、そのために確かめておきたい指標の一つです。
「快適な家って、どんな家だろう?」
そんな問いを入り口に、ご家族の暮らしと、その地域に合ったバランスを一緒に考えていきたいと思っています。
初回は、11月1日(日)午前に開催する予定です。
詳しい内容のご案内は、改めてお知らせいたします。
皆さんと家づくりのお話ができることを、楽しみにしています。






