気候風土に適応する家
サステナブル建築物等先導事業(気候風土適応型)とは、地域の気候風土に応じた建築技術の継承・発展と低炭素社会の実現に貢献するため、伝統的な住文化を継承しつつ、環境負荷の低減を図るモデル的な住宅の建設に対して、国が建設工事費の一部を支援するものです。
北名古屋の家
- [竣工日] 進行中
- [坪数] 28.6坪
- [工事種別] 新築
- [家族構成] 夫婦 + 子供2人
- [構造・規模] 木造二階建て
- [所在地] 愛知県北名古屋市
名古屋市のすぐ北に隣接する北名古屋市に建つ、28.6坪の木組み土壁の家です。住まい手はご夫婦と二人のお子さんの四人家族です。
Mさんは『津島の家』の住まい手のお知り合い。まだ建築途中だった津島の家の現場をご覧になり、その丈夫そうで、かつ格好良い木組みの骨組みの魅力に関心を持たれました。また、仕上げ前の壁の中や床下のつくりにも納得され、「自分の求める家はこれだ!」と確信して頂けたとのこと。
“ 家族の気配が感じられる間取りに! ”とのご希望から、吹き抜けリビングを中心に各部屋が繋がる一体空間に。それを大屋根でスッポリと包み込見ました。将来の老後を見据えて寝室は一階に設け、二階は書斎と子供室、小屋裏収納としました。
2年後の2025年から、一般住宅も新たな省エネ基準への適合が義務付けられます。これは「電気やガスなどの使用エネルギー量の制限」と「建物全体の断熱性能アップ」を求めるものですが、その他に、「地域ごとの気候風土に適応した暮らしが可能な設計の家」も適合となります。
深い軒や窓の配置の工夫によって日差しや風通しをコントロールしたり、地域の木材を大工の伝統技術でつくることで、環境や技術継承に貢献する。あるいは、地域の植生や景観への配慮をすること。はたまた、よしずや簾などを活用するなどの、住まい方までをも視野に入れた、本来のエコな暮らしができるエコ住宅を推奨するものです。
断熱性能も大事な要素ですが、しかし、家づくりにはそれ以外にも大切な要素や視点は沢山あります。永い時間軸の中で、その地域の気候風土に馴染みながら、四季折々を快適に安全に、かつ省エネに暮らせる家。それが目指すべき家だと思うのです。
もちろんこの家は「気候風土適応住宅」に適合する住宅です!