家族の成長や暮らしの変化を見据えて
東浦の家Ⅱ
- [竣工日] 2023年12月
- [坪数] 26.03坪
- [工事種別] 新築
- [家族構成] 夫婦 + 子供2人
- [構造・規模] 木造二階建て
- [所在地] 愛知県知多郡
知多半島の付け根の東浦町に建てる26坪の木組み土壁の家です。
“丹羽アトリエがつくる木の家に惹かれました”、という一本のメールから、Mさんご夫婦とのお付き合いは始まりました。土地探しの段階から相談に乗って欲しいというものです。
我々設計者が土地選びから関わるメリットはいろいろ有ります。中でも一番大事なところは、例えば法律上の規制や敷地の状況が、思い描いていらっしゃる “家づくり” に合っているのかどうか判断するためのアドバイスができること。思わぬ造成費用が必要だったり、逆に、「難あり」と半信半疑だったお安めの土地が、唯一無二の可能性を秘めた土地だったり。そこに建つ「家」をザックリとでもイメージしながら、その土地の良し悪しを見極められたら良いですね。
さて、やっと出会うことができた土地は既存の集落の一画にある、南北に長めの南だれの土地です。家の前に駐車スペースを設けても、まだ十分にお庭をつくることができそうですし、日当たりも十分に望む事ができる敷地です。前の道が桜並木ですので、春にはお花見も楽しめそう。
住まい手はご夫婦とまだ幼い二人の男の子。この家の当面の役目は “子育ての場“ として。安全で楽しく、家族の絆をしっかり育む場であること。そしていずれは夫婦二人で安らかな老後の暮らしをゆったりと送ることができる家であること。
こうした、家族の成長や変化を思い描きながらプランニングをいたしました。
末永く、安心して心地よく暮らせる家になればと思います。

外観
玄関ポーチ周りは雰囲気を変えて左官壁の“掻き落とし”で仕上げました。

リビング
屋根の勾配なりに吹き抜けたリビングと低く落ち着いたダイニング、キッチンが一体となった空間です。

リビング
障子は冬場のコールドドラフトを抑える効果や夏場の強い照り返しを遮ることができるので、居心地の良い空間をつくることができます。

リビング
家族の集まる場所に薪ストーブを配置しました。冬はこのストーブを焚けば、家中が暖かくなります。

ヌックスペース
階段下の空間を活用したヌックスペースです。今は子どもたちの遊びの場になっています。
枝付きの丸太は住まい手と一緒に山へ行き、その場で選んで伐採してもらったものです。

ダイニング
低く落ち着いた空間ですが、目線の先にはお庭が広がっています。

キッチン
住まい手とじっくりと相談して製作した栗の木のキッチン。
ガスオーブンや食洗機も組み込みました。

キッチン
キッチンとダイニングを直列に配置することで、配膳がとても便利になっています。

主寝室
セミダブルのサイズのベッドを2台並べても少し余裕のある大きさにしております。右手には押入れがあります。

ギャラリー
リビングの吹抜けに繋がる二階のギャラリーはみんなの書斎です。

子供室
住まい手のご要望で製作した丸い小窓は開けるとリビングと繋がります。

洗面コーナー

便所

脱衣室
衣類乾燥機から取り出して、その場で畳めるように引き出し式の台をつくりました。

玄関
右手の下駄箱の中には傘が収納できるようにパイプを組み込んであります。

プラン

スケッチ

一階 間取り図
