一宮の家
思いやる心を育む家
- [所在地] 愛知県一宮市
- [工事種別] 新築
- [構造・規模] 木造 2階建て
- [家族構成] 夫婦+子供2人
- [竣工日] 2011年8月
この家は一宮市の住宅地の中に建つ、二階建ての木組み土壁の家です。住まい手はご夫婦と二人の男の子の四人家族です。
リビングダイニングの吹き抜けに面して、桧丸太の通し柱が建ちます。家の中心に建つ、まさに大黒柱です。これは去年の伐採ツアーの時に施主自ら選び、伐採に立ち会った、樹齢100年を越える東濃檜です。

この直径約35センチの太い柱を中心に、伝統的な継ぎ手や仕口によって組む、粘り強い大きな籠の様な骨組みを造ります。
一階は吹き抜けのリビングダイニングに繋がってキッチンと食品室、小上がりの畳の間が有ります。奥にはトイレや風呂、脱衣室などの水回りが配置されています。
吹き抜けの階段を上がると家族皆で使う書斎、ギャラリーです。そして、廊下を挟んで右側に主寝室とクローゼット。左側に子供室が有ります。
吹き抜けによって上下階が繋がることで、家族の気配が伝わり、幼い子供にとっても親にとっても、安心で楽し気な住まいとなります。そしてやがて少し大きくなると、こんどはお互いに相手を思いやる気遣いが必要であることを学ぶことになります。
家は人を思いやる心を育む場でもある ということ。
大切な視点だと思います。

外観
玄関へのアプローチにはサビ御影石を敷きました。

リビング・ダイニング
奥に見える丸太の大黒柱は、住まい手と一緒に八百津の山で選び、その場で伐採した東濃桧の皮むき丸太です。

ポーチ
蔵の様な重厚なナラの引戸が出迎えてくれます。

玄関

玄関戸引手
鉄の作家さんに「鍛鉄の引手」をデザインしていただきました。鉄なのですが、見た目の質感が柔らかく、握り心地のよい引手です。

リビング・ダイニング

リビング・ダイニング

リビング・ダイニング

薪ストーブ
ガラス面が大きく、とてもシンプルな薪ストーブです。

鍛鉄のカーテンレール
玄関引手と同じく、鉄の作家さんがつくったものです。細部までデザインされており、とても雰囲気があります。

キッチン
奥に見えるステンレスのレンジフードは、この家のために丹羽アトリエがデザインしたオリジナルフードです。

キッチン
「ワークトップのタイル」「ホーローのシンク」「クラシカルな水栓」「ドイツ製の調理器具」「アンティークの照明器具」などなど、住まい手のOさんが各所へ足を運び、選び抜いたもの達をちりばめたオリジナルキッチンです。

ワゴン
コンセントを差したままの炊飯器をしまえるワゴンです。

木製包丁ラック&オープン引出し

格子棚
キッチンとリビング・ダイニングを仕切る「格子の袖壁」に棚を組み込みました。

食品室

畳の間
「スチール」と「無垢の天板」のオリジナル掘り炬燵、夏場はもちろん掘り座卓になります。

便所1 手洗い
「アンティークの照明器具」「ガラスの洗面ボール」も厳選されたもの。

脱衣室

脱衣室
モザイクタイルで仕上げた洗面台、ここでお化粧ができるように、正面に「収納付きの三面鏡」をGeppettoさんにつくってもらいました。

脱衣室
タオルやお風呂の後の着替えが入れられる造り付け収納です。

ギャラリー
階段をあがったコーナーを家具で仕切った、囲われた落ち着き感のあるギャラリー(スタディーコーナー)です。

階段

主寝室

クローゼット

便所2

便所2

ロフト

小屋裏収納
スケッチ&模型

模型
プラン

1階 平面図
