知多の家
木・土・瓦屋根の和風の家
- [所在地] 愛知県知多市
- [工事種別] 新築
- [構造・規模] 木造 平屋建て
- [家族構成] 母+夫婦
- [竣工日] 2012年5月
この家は知多半島特有の起伏の有る丘陵地に建ちます。家を守るように西から北にかけて小高い山が包み込む場所に建つ、平屋の木組み土壁の家です。
初めに施主のSさんからは、
“木・土・瓦屋根の和風平屋の家を建てたいと思っています”
といったご希望を伺いました。
ひな壇状の敷地には手前に倉庫として使われている建物があります。それに繋げて3台分のガレージを計画しました。
その脇から石段を上がると内玄関。ここはアトム(黒のラブラドール)も使う家族用の通用口で、散歩用のリードやカッパ、工具や長靴などのための収納も備えました。正面の箱庭は浴室からも楽しめるゆとりの空間です。
引戸を入ると、洗面室や食品室などの裏手に繋がります。
建物西端の本玄関へは、緩やかな斜路のお庭を楽しみながら上がっていきます。少しゆったりとした玄関は大谷石の土間とし、上にはむくった太い太鼓梁による木組みの架構が架かる、やや民家風な設えにしました。
玄関奥の仏間は木組み表しの骨太な空間ですが、笹杢の床柱や障子の光天井(組み込みの照明)により、“和”の繊細さが活きる設えの部屋です。
リビングは約14畳。斜め天井のゆったりとした空間で、奥にはパソコンコーナー。さらに北にダイニングとカウンターキッチン、食品室と繋がります。
リビングの隣はおばあ様の部屋。南側で明るく暖かい場所です。トイレやお風呂にも近い位置にしました。
この計画は老朽化した古い民家の建て替えです。
長い間、家族を守り続けて来たその家のように、これから先、末永く家族に愛され続けて行くことを願っています。