西春の家
伝統的な仕口・継手による木組みの家
- [所在地] 愛知県西春日井郡
- [工事種別] 新築
- [構造・規模] 木造 2階建て
- [家族構成] 親夫婦+夫婦+子供2人
- [竣工日] 2004年5月
築70年の家は、これまでに何度となく改装されて住み継がれてきました。
窓はアルミサッシになり、土間の台所はフローリングとクロス貼りの現代的なダイニングキッチンに模様替えされています。
建て替えるべきか、それともこれを活かして再度改装するかを考え抜き、結局前者に決めた住まい手は、本屋である建築雑誌に私の名前を見つけました。ご長男の名前が私と同じ『明人』のため、すぐ目に止まったそうです。これはいわゆる『御縁』っていうものなんでしょうか。
一階の中心はゆったりと広い吹き抜けのリビングダイニングです。この空間を中心に小上がりと仏間がつながり、二階に続いてギャラリーや寝室、子供室を配置しました。
母屋東にはガレージ兼用のトレーニング室を建て、西側には小上がり前の縁側を通って既存の離れにつづきます。
大きな空間を気持ち良く暖めるために選んだ、低温水式の床暖房と杉厚板床の組み合わせは、今回始めての試みでした。(床暖メーカーのタフさんの協力で、数カ月間の加熱実験をして、厚板との相性を試してみました。)
また、差鴨居や丸太の梁、踏み天井板などの古材をはずし、化粧梁や扉、天板などに有効に再利用しました。