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Sketch (スケッチ)
大工 中村氏
建前の様子
見学会の様子
家具の紹介



関家 − コンパクトな家 − 
見学会の様子




01/11/23





『関の家 住まいの見学会』を終えて  文:松原恵子

去る11月23日。岐阜県関市の千疋団地の一角で、住まいの見学会を行った。
引越しも済ませ、住み始めてから約3ヶ月が過ぎようとしていた。
今回は少し『コンパクトな家』ということで、見学申し込みのあった順に6家族で打ち切らせていただいた。遠くは三重県や豊田市からおいでいただき、「入居後の家を見せてもらうのはなかなか無い事なので、当日はとても楽しみにしています。」というメールを事前に送ってくれた方もいた。
結局、子供さんも含め、計20人、そして棟梁の中村氏、小桜建設の小桜氏、徳島県よりTSウッドハウス協同組合の林業家和田氏が集まって、見学会が始まった。

「自由に見ていただいて結構ですから。」と言うお施主さんのお言葉に甘えて、まず一通り、家の中を自由に見学させてもらった。
国産の木と、土や漆喰などの自然素材をふんだんに使った伝統木組みの家。広さは約32坪。1階中央のダイニングリビングの吹き抜けを中心に、カウンターキッチンや、畳のスペース、そして2階の寝室や子供室とが一体的に意識できるような、お互いの気配がわかる家。皆はどんな思いで見学していた事だろう。

一通り見終わった後、座談会が始まった。
当日は天気も良くそれほど寒くはなかったので、当初予定していた薪ストーブは焚かなかったが、今回も見学会開催において協力をして下さった「にんじんCLUB(有機野菜宅配業)」からの差し入れのお菓子や紅茶をいただきながら、ダイニングリビングの床に腰をおろし、皆で家造りについてのいろいろな話をした。実際に杉床に直に腰をおろしてみると、柔らかくて暖かいといわれている無垢の杉板の良さを実感してもらえたのではなかろうか。
座談会では、棟梁である中村氏の「今まではハウスメーカーなどの仕事で色々な家を造ってきたが、自分が本当に住みたいと思った家は一軒もなかった・・・。だからこういうやりがいのある家造りはとても気合いが入るんだ・・・。」という挨拶から始まり、家じゅうに自然素材や国産の木を使う事の良さ、伝統工法で建てる事の意味など、家造りに関わるいろいろな事の話をした。
もちろん参加者の方からの質問にもお答えしたり。「OMソーラーを止めたのはなぜですか。」「コストはどれぐらいですか。」などなど。
「ホームページの写真では焼杉張りの外観が少し暗い印象だったが、実際に見てみるとそうではなく、むしろ外壁の黒に窓わくの木地の色のが映えて、なかなかかっこいい。」とか「システムキッチンとは違い、特別な機能もなく大変シンプルだが、大きく張り出した作業台はとても使いやすそうだし、本棚と一体になっていて楽しいですね。」などの率直な意見もいただいた。
そしてお施主さんからは、実際に住んでみての感想、家を造る事を考え始めてからやっと我家が完成するまでの御夫婦の心の葛藤、今までに実はこんな事を思ってたなど、本音?をたくさん語っていただいた。
初めての家造り、失敗したくない家造り、いろいろな思いがたくさんあったことだろう。

あっという間に時間が過ぎ、その後希望者だけで実際の大工さん達が材を刻む「刻み場」へ場所を移動した。
今やほとんど見かけなくなった伝統工法の家。「伝統木組みの家」とは言うけれど、「伝統工法って何?」と思った人は多いだろう。実物の刻んだ仕口や墨付けを見てもらって、なにがどうなっているかという説明をすると、「なるほど、こうなっているのか。」と参加者は納得していたようだ。

今回の見学会を終えて、後日メールで感想を送って下さった方が多かった。「まず玄関を開けた時に木の香、床の暖かさ、木の穏やかな色・・・。どれをとっても素晴らしかった。」「刻み場で木材を見るのも初めての経験で面白かった。」など。
やはり実際に目で見て、材を手で触ったり木の匂いを嗅いだりすることで、木や自然素材の良さを体で感じ取ってもらえたようだ。手前味噌だが、見学会を通して、みなさんには貴重な体験をしてもらえたように思う。

今回、お施主さんの御好意により、実際に住んでいる家での見学会を行ったわけであるが、ハウスメーカーなどの飾られたいわゆる「住宅展示場」の雰囲気とは全く違い、出来上がった建物を更に住まい手がコーディネートし、もう何年も前から住んでいるようなとても落ち着ける空間になっていた。
「家ができる前までは、『家は寝に帰る所』くらいにしか思っていませんでした。でも家造りを通して、今では家に対する考え方が変わった。」と御主人が言われる通り、自分でダイニングテーブルを作ったり、洗面所の歯ブラシ台、庭の外構、木々でオブジェを作って部屋に飾ったりと、家族みんなで生活を楽しんでいるように思えた。完成した家に更に住まい手が手を加え大切にすると、同じ建物でもまた雰囲気が違って見えてくるものだ。

初めてお施主さんにお会いしてからちょうど2年がたつ。住まい手と共に始まった家造り。その出来上がりを喜んでもらえれば、私達家を造る造り手側にとって、こんなに嬉しい事はない。





座談会の様子

大工さんの刻み場にて

模型や刻まれた材を見ながら説明しているところ


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