生活を楽しむ住まいづくり
我家は太陽熱を利用し、床暖房や給湯をするいわゆるパッシブソーラーハウスである。
庭には小さな畑を作り生ごみ処理のコンポスターを置き、又、生活雑排水やトイレの汚水を処理する小型合併浄化槽を据えてある。これらは少しでもエコロジカルな住まいをつくろうという思いから取り入れたものだが、暮らしてみると、案外私たちの生活に新しい楽しみを添えてくれる面白いことでもあった。
冬の寒い日にサンサンと太陽の日がふりそそぐ時のあの喜びと、なんとなく得をした気分。四季の移り変わりにも一層敏感になった。
今までただ臭いだけであった生ごみも、畑の大切な肥料の元になった。そこで作る有機野菜はなんといっても安全で味も濃くておいしい。また栽培と収穫の喜びは子供達には格別のことのようだ。
レバー一つで流していた汚物も、考えてみれば浄化槽に住むバクテリア達のエサである。3ヶ月に一度の簡単なメンテナンスだけで、実にBOD5ppm前後の透き通ったきれいな水を出してくれる。川魚も住めるほどの水質だ。いずれ庭の片隅にこの水を利用した小さな池を作って魚を飼おうなどと、子供達と約束している。
いまや環境負荷の大量な発生源となりつつある住宅建築。
これらのちょっとした技術は、その負荷を少しづつではあるが減らすことができるばかりか、生活に一層の楽しみを添え、かつ、想像力をもかきたててくれる。
30年にも満たないといわれる今の日本の住宅の寿命。水や空気を育んでくれる山林のことを思えば、そこに育つ木を使って、その成長のサイクルに合った家づくりをすることの重要さは明らかだ。
いつまでも永く住み続けたくなる、楽しくて愛着のわく住まいをつくっていきたいと思う。